理想を描く
街づくり設計
まだ何もない真っ白な画面から、設計は始まります。モニターの上を線が延びていき、やがてライン、記号、文字で画面は埋めつくされます。目の前の画面は質量を持たないデータですが、やがて建物に組み込まれてリアルとなり、設計が組み込まれた建物は数十年以上も存在して建物が街の一部になります。
設計が完成し、了承された時にその後のすべてが決定します。頭の中に描かれた計画は現実のものとなり、ずっと使われ続けます。だから、朝陽電気の設計者は慎重に、緻密に「理想を描く」のです。
条件は建物によって千差万別ですが、その建物にとってより良い電気通信設備はかなり限定されます。最適な電気設備は何か、効率的でムダのない設備はどういうものかなど、解決すべき課題が存在し、なかでもコストはトップレベルの解決課題になります。
しかし、もっと大切なファクターが存在します。それは、その建物で暮らす人々の快適さです。精緻な計算を積み上げて到達する見積業務は、最終的なコストをその指標として示すことで、さらなる改良へとつなげます。
建物内で動く人々の姿を想像しながら、必要な設備は何か、どうすればより快適な暮らしにつながるのかを指標として示す見積業務は、ある意味人間的です。
