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夜。黒々とうずくまる巨大な建物にいっせいにあかりが灯る。 何十何百の図面、多くのコミュニケーション、幾度も足を運んだ現場。 これが、わたしたちの努力が報われる瞬間。
どっちでもいい箇所なんてひとつもない。すべては考え抜かれ、そこに在る。 だから私はひとつひとつ丁寧に、確実にその存在を確認する。 受変電設備。ここは、ビルが命を受け取る場所。
あたりまえだけど、建物はぜんぶ違う。同じものはない。 言い換えればひとつひとつの建物ごとに異なるベストがある。 だから僕は今日も考え、ひとつだけの理想をさがす。
街を代表するランドマークは、そのポリシーも屹立するべきだ。 十分に満たされた機能でありながら、限りなく小さなエネルギー。 その知見が採用された建物は、私の心のモニュメントになった。